一時所得はハズレ馬券を経費として認められず、的中馬券の購入費だけを経費として計上できます。

一時所得とは

 

競馬レースで走る競馬馬

 

一時所得は、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時的な所得で、労務や役務の対価や資産の譲渡による対価ではないものです。
一時所得に分類される事例をご覧ください。

 

  • 懸賞、福引など(業務関係を除く)
  • 宝くじの当選金
  • 生命保険の満期一時金
  • 遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金
  • 競馬で得た利益(恒常的な所得として認められない場合)
  • 競艇、競輪など(事例はないが要件を満たせば雑所得にできる可能性有り)
  • パチンコ、スロットで得た利益
  • 賃貸契約での立ち退き料や不動産売買におけるキャンセル時の手付金および手付金の倍返しなど

 

原則は仕事や資産の譲渡ではないことを条件に、一時的な所得になるものです。

例外として、肉体的、精神的に受けた損害への賠償金と慰謝料は非課税になります。

 

 

一時所得の課税方式

 

  • 総収入金額 - その収入を得るために支出した金額 - 特別控除額(50万円) = 一時所得の金額
  • 一時所得の課税対象額の50%が課税対象額
  • 一時所得の課税対象額は総所得に集約

 

上記3点が一時所得のルールです。
競馬で得た利益に関しては、恒常的に所得を得ていると認められれば雑所得に分類され、一時所得よりも有利とされています。

 

雑所得ではハズレ馬券を必要経費として認められる一方で、一時所得で認められる経費は「その収入を得るために支出した金額」です。
これを競馬に置き換えると認められる経費は的中馬券を買った費用しか経費計上できません。

 

馬券の一時所得の計算例

 

  • 1レースで大儲けした場合

馬券購入費用:5万円
払戻金:125万円
一時所得:120万円(払戻金-馬券購入費用)
課税対象額:60万円(一時所得の50%)

 

  • G1のみ馬券を買って年間の的中率30%、回収率60%だった場合

馬券購入費用:100万円
払戻金:60万円
一時所得:45万円(払戻金-的中馬券の購入費用)
課税対象額:22.5万円

 

 

一時所得は的中馬券の購入費用しか経費として認められないので、損失を出しても税金を取られるリスクがあります。
G1のみ馬券を買った例では、年間で40万円の損失を出しているにも関わらず、総所得に22.5万円プラスされてしまう状況です。

 

 

仮に年収が400万円だった場合、所得税は20%なので4万5千円、別途地域ごとに応じた住民税を取られてしまいます。
購入した馬券が全て的中していた場合は一時所得は50%が課税対象額になるので雑所得よりも税制上有利になります。


 

見て分かるとおり、損失を出しても税金がかかるのは理不尽なルールで、損している人のほとんどは一時所得としての確定申告はしていません。

 

ルール上は課税対象になっていますが、これまでの事例では年間収支がマイナスにも関わらず税務署から未申告を指摘されたり、追徴課税を受けたケースはありません。
また判例だけ見ると、競輪やボートレースは判例のないため従来の競馬と同様に一律一時所得に分類されるルールですが、特性は競馬と同じなので裁判で主張すれば雑所得として認められる可能性があります。